20/4/9 線引き

導入:COVID-19の間、人工呼吸器をどうやって割り当てれば良いのか?何が公平なのだろうか?パンデミックの間誰が生きて誰が死ぬのかを考えることは非常に難しいのだが、COVID-19のアウトブレイクと、それによって引き起こされる資源の枯渇は現実なのである。この資源の枯渇のために、医者や患者、その家族は命の線引きの結果とともに生きなければならない。そしてこのような線引きの決断は非常に危険をはらんでいて、決して真に公平な割り当てなど存在しない。しかしながらそのような状況下でも最前線の医者たちがなんとか追い求めるものが公平性なのである。今回はその状況で追い込まれた医者たちの決断について迫る。

本論1:計算することは非常に難しいことではあるが、COVID-19に立ち向かうために必要とされる人工呼吸器の数は88万個であると言われていて、また同じレポートではアメリカで75000個の呼吸器が不足している、またフランス、イタリア、スペイン、ドイツ、イギリスの不足を全て合わせると74000個になると言われている。

本論2:このような状況下で、誰が命の線引きの決断をするべきだろうかという問題がある。医療従事者がこの決断をするには負荷がかかりすぎるし、この決断をしたことによる心理的なストレスは想像を超える辛さである。50年前に医者は人工呼吸器を外すことは殺人行為で、非合法でかつ非道徳的と提案した。ただ現代ではその命の線引きは合法的で道徳的な行為として多くの人が扱うだろう。

本論3:昔と現代でこの命の線引きの行為が全く異なるものとされるのは、そのような決定を正当化する二つの方法がもはや適用されないことにある。その二つの方法とは患者や代理人の要請がないことと、治療が無駄であるとは言い切れないことである。医療従事者の負担を減らすために、線引きの仕事はトリアージ委員会に任せるという提案を教授は行う。

結論:医者は人々の命を救うために仕事をしているのに、この線引きの仕事を任せることはあまりに酷だと思われる。ましてや自分の行為が、その人を死に至らしめたと実感できる医療従事者であれば、その罪悪感は現場と離れた場所にいる人よりもはるかに大きいものだろう。このような緊急事態が起こった際に、トリアージに関する法制度をきちんと整備しておくこともまた重要であると私は考える。

 

allocate:割り当てる

ventilator:人工呼吸器

fraught:荒れ果てた

triage:治療の優先順位をつけること

 

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