20/4/28 ミクログリア

導入:発達途上にある脳の欠陥のある免疫細胞は自閉症をもたらすかもしれないことが新たな研究で明らかになった。最近のマウスを用いた研究で、ミクログリアと呼ばれる免疫細胞を調べた。日常管理に必要不可欠な役割を果たすこれらの細胞の欠陥は男の子の自閉症スペクトラム障害をもたらすかもしれないとのことである。

本論1:自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもは社会機能障害や反復、柔軟ではない行動などがよく見られ、音や光に対して敏感である。アメリカの8歳の子どもは1.7%がASDである。しかしながらASDは男性が女性の4倍かかりやすく、男が2.7%であるのに対して女性は0.7%である。なぜ男性の方が女性よりもASDになりやすいのか科学者の間では議論のテーマトンアているのだが、最近の研究でミクログリアと呼ばれる脳の細胞に責任があるのではないかとされている。ミクログリアの役割の一つはシナプスを剪定することである。神経科学者は発達段階の脳が柔軟性や可塑性を維持するために、このシナプスの剪定は必要不可欠なことであると信じている。

本論2:ミクログリアにおけるタンパク質の過剰生産(結果として遺伝子的な失敗)が細胞の日常管理をする役割を妨害することが新たな研究でわかった。これは男性のみの結果である。この研究からわかることはミクログリアの欠陥が自閉症的な行動に、少なくとも一部のケースでは、鍵となる役割を果たしているということである。教授はミクログリアが新しい薬における良いターゲットとなって、ASDを治療したり防いだりすることすらできるかもしれないと付け加えた。

結論:今後ASDの治療はどう変わるのだろうか。研究者は動物モデルが人間モデルにどれだけうまく作用するかわからない、自閉症には非常にたくさんの遺伝子が関連しているので、シナプスの剪定は一部の症例しか説明できないと言った声がある。にもかかわらず研究者たちは自分たちの仕事がうまくいくことに楽観的で新しい治療に貢献できると考えている。次に明らかにしたいことは、女性よりも男性になぜ増加したタンパク質の生産がミクログリアに影響を与えるか突き止めることである。

 

faulty:不良

autism:自閉症

 

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