20/3/1 課税
導入:2017年、フィラデルフィアにおいて、ソーダ飲料などが例としてあげられる甘い飲み物に課税が行われた。1オンス(=28.34...g)につき1.5セントの税金がかけられる。
日本円で考えると500mlペットボトル1つにつき、約25円の税金であり、この税金はプレキンダーガーデンの経営に回されるようだ。
果たしてこの甘い飲み物にかけられる税金は人々の健康に影響をもたらしたのだろうか?
本論1:
結論から述べるとほとんど影響を及ぼしていないとのことである。
研究者らは515人を対象にどれぐらいの頻度で甘い飲み物を飲んでいるかなどを調査した。この調査結果よりフィラデルフィア出身の調査対象の39%が甘い飲み物を飲む量が課税前と比較して減っていたのだが、飲んでいる量としては1ヶ月で3本ほどしか減っておらず、ベースラインの状態から劇的な変化は起きていない。
本論2:
1ヶ月で飲む量が3本減るというのは私が1ヶ月に5~10回ほどしか炭酸飲料を飲まないため十分減少していると思うが、調査者の25%は毎日炭酸飲料を飲んでいると回答しており、そのベースラインを考えると3本という数字は健康に大した影響を及ぼさないのだろう。
本論3:
なぜ炭酸飲料の飲む量を減らすことができなかったのだろうか?500mlの炭酸飲料の値段を150円と仮定すると25円の課税はおよそ16%の値上がりでかなり大きいはずである。
にもかかわらず、消費者の行動に変化が起きなかった理由は、フィラデルフィアの住人が
街の外の仕入れ人から簡単に炭酸飲料を買うことができるという状況があり、課税が消費者に影響を及ばさないからだそうだ。
結論:今回は炭酸飲料を減少させることに成功しなかったが、フィラデルフィアの周りも同じように課税をした時にはもしかすると、効果が出るかもしれない。また課税によってプレキンダーガーデンの財政状況が潤い、健康に対する教育を施せるようになるかもしれない。これらを考えると今回の実験は非常に有意義なものである。自分が人々の健康を守るために何が必要か考える際に役立てたい。